【第11弾】「この葉っぱ、病気?」をスマホ1枚で解決! 画像解析AIで病害虫を初期診断する

🔄 現場の業務設計(継続)
初級〜中級

🔄 「この葉っぱ、病気?」をスマホ1枚で解決──Gemini 3.1 Flashで病害虫をAI初期診断する

新規就農者向けAI特集|写真+状況メモをAIに渡して原因候補+初動対応を3分で取得する

「この葉っぱ、なんか変だな…」──畑で気になる症状を見つけたとき、あなたはどうしていますか?ベテラン農家なら一目で分かる。でも就農1〜2年目には、それが病気なのか、虫なのか、肥料不足なのか、正常な生理現象なのかすら判断がつかない。JA営農指導員に相談したくても「何て説明すればいいか分からない」──そんな経験はありませんか?

この記事では、スマホで撮った写真+状況メモをAIに渡して”原因候補+初動対応”を取得する方法を紹介します。使うのはGemini 3.1 Flashの画像認識機能(Agentic Vision)。AIが画像をズーム・分析して、候補を絞ってくれます。

⚠️
大前提:AIの診断は”初期仮説”です

確定診断は必ずJA営農指導員や専門家に確認してください。
AIは「候補」を出すだけです。農薬の選定・散布は絶対にAI単独で判断しないでください。

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🎯 この記事で「できること」と「できないこと」

✅ できること
  • 症状の写真から原因候補を3〜5個挙げてもらう
  • 候補ごとに初動対応の方向性を取得
  • JA営農指導員に相談するための「下調べメモ」を自動生成
  • 写真の細部をAIが自動ズーム・分析(Agentic Vision)
❌ できないこと
  • 確定診断(AIは専門家ではない)
  • 農薬の処方(農薬取締法の遵守が必要)
  • 圃場全体の状況把握(写真だけでは限界がある)

😰 Before(今)
  • 症状を見ても何か分からない
  • JA営農指導員に「葉っぱが変です」としか言えない
  • 対応が後手に回って被害拡大
  • ネット検索で情報の海に溺れる
😊 After(AI下調べ後)
  • 原因候補が3つに絞れている
  • 「〇〇病の可能性が高いと思うのですが」と聞ける
  • 初動対応の方向性が分かり、すぐ動ける
  • JA相談用メモが自動生成される

必要な時間:撮影30秒 → プロンプト入力2分 → AI出力30秒 → JA相談用メモ完成

🌱

📋 やることは3ステップだけ

写真3枚を撮る
30秒
プロンプト+写真をAIに投げる
2分
候補+メモをJA指導員に見せる

🌾 「ネットで調べるより、AIに写真を見せた方が早い。でも最終判断はJA指導員に」──これが正しい使い方です。

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🔬 STEP 1|なぜ「Gemini 3.1 Flash」なのか?

💡 読者の声(想定):「ChatGPTでも画像は見られるけど、違いは?」

特徴 従来の画像AI Gemini 3.1 Flash
(Agentic Vision)
画像の見方 1回の「静的な一瞥」 Think → Act → Observe のループで能動的に調査
細部の認識 全体をざっくり 自動ズームで斑点・虫体・葉脈の異常を拡大確認
カウント 苦手 病斑の数・被害葉の枚数を番号振りで正確に計測
コスト GPT-5.4 等は高め Flashモデルで高コスパ
利用方法 API or ChatGPT Google AI Studio で無料で即試せる

🔄 Agentic Vision が病害虫診断に向いている理由
🧠
Think
「この症状は何か?」を計画立てて分析
Act
Pythonコードで画像をズーム・切り出し・色分析を自動実行
👁️
Observe
拡大画像を再検査して最終回答

人間が「ここをもっとよく見て」と言わなくても、AIが自分で拡大して調べてくれる

⚠️ 注意点

  • 万能ではない:照明・角度・湿度による見え方の違いはAIでも誤認しやすい
  • 農薬の具体的な処方はAIに任せない:法規制+作物・時期・地域で異なるため
  • 通信環境が必要:圃場でモバイル回線が弱い場合は、写真を撮っておいて帰宅後に投げる
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📸 STEP 2|写真の撮り方で精度が変わる

AIに”読みやすい”写真を渡すことで、診断精度が段違いに上がります。

📸 必須の3枚セット(今回の入力例)
患部のアップ:茎の分枝部に暗褐色の壊死病斑
患部のアップ(10〜20cm)
茎の分枝部を中心とした暗褐色の壊死病斑を撮影。斑点の色・形・広がり方が判別できる距離で
果実の腐敗:表面に褐色斑点、組織が崩壊
果実の症状
果実表面の褐色斑点・腐敗を撮影。健全な果実との比較ができる構図で
株全体:広範囲の萎凋と葉の枯れ込み
株全体(50cm〜1m)
株全体の萎凋・枯れ込みの範囲を撮影。被害が株全体に及んでいることが分かる

📵 撮影のNG例

NG 理由 改善
逆光で影になっている 色の判別ができない 太陽を背にして撮る
ピンボケ 斑点のディテールが消える タップでフォーカスを合わせる
指や手袋が写り込む AIが指を認識してしまう 指を患部の外に
1枚だけ 情報が足りない 3枚セットで
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プロンプト

写真+状況メモでAIに初期診断を依頼する

以下のプロンプトをコピーして、{ } の部分を自分の状況に書き換えてください。
写真は3枚セットで添付するのがベストです。

📋 プロンプト:病害虫AI初期診断
あなたは農業の病害虫診断に詳しい植物病理学と昆虫学の専門家です。
以下の写真と状況情報をもとに、考えられる原因候補を分析してください。【状況情報】
・作物名:{例:ミニトマト(品種:千果)}
・栽培方法:{例:ハウス栽培、減農薬}
・発見日:{例:2026年3月10日}
・発見場所:{例:第2ハウス、南側の2畝目、5株に症状あり}
・いつから:{例:3日前に最初の1株で気づいた、急速に広がっている}
・症状の詳細:{例:下葉から黄色い斑点が出始め、裏側に白いカビのようなものが見える}
・最近の環境:{例:先週は雨が多く、ハウス内の湿度が高かった。換気は朝1回}
・最近の作業:{例:3日前に追肥(化成肥料8-8-8)、農薬散布なし}
・周辺の状況:{例:隣の畝のナスには症状なし}【ルール】
・推測で答えないでください
・読み取りにくい箇所はコード実行でズーム(拡大)して、再確認してから回答してください【出力してほしい内容】
1. 原因候補(可能性が高い順に3〜5つ)
– 候補名(病名 or 害虫名 or 生理障害名)
– 可能性の根拠(写真のどこ+状況情報のどこから判断したか)
– 典型的な進行パターン
2. 各候補の初動対応(JA営農指導員に確認する前にできること)
– 被害拡大を防ぐための応急処置
– 追加で確認すべきポイント(裏返す、土を掘る、等)
3. JA営農指導員への相談用メモ(そのまま見せられる形式)
– 症状の要約
– 候補一覧
– 質問すべきこと
4. 画像の細部分析(Agentic Vision機能を使う場合)
– 気になる箇所をズームして確認した結果
– 斑点の色・形・分布パターンの分析※農薬の具体的な商品名や散布量は指示しないでください。
農薬の使用は必ずJA営農指導員または農薬販売店の指導に従ってください。

[ここに写真3枚程度を添付]

使用例:ミニトマトの茎に褐色壊死+果実腐敗が見つかったケース

📋 プロンプトの入力例
あなたは農業の病害虫診断に詳しい植物病理学と昆虫学の専門家です。
以下の写真と状況情報をもとに、考えられる原因候補を分析してください。【状況情報】
・作物名:ミニトマト(品種:千果)
・栽培方法:パイプハウス栽培、減農薬、新潟県
・発見日:2026年3月10日
・発見場所:第2ハウス、南側の2畝目、約5株に症状あり
・いつから:3日前に最初の1株で気づいた。その後じわじわ隣の株にも広がっている【ルール】
・推測で答えないでください
・読み取りにくい箇所はコード実行でズーム(拡大)して、再確認してから回答してください【出力してほしい内容】
1. 原因候補(可能性が高い順に3〜5つ)
2. 各候補の初動対応
3. JA営農指導員への相談用メモ
4. 画像の細部分析※農薬の具体的な商品名や散布量は指示しないでください。

[写真を添付]

🔬
AIの出力イメージ(Gemini 3.1 Flash)

🔬 分析の概要(入力例の場合)

画像に見られる「茎の褐色壊死(枝分かれ部を中心とした拡大)」と「果実の激しい腐敗」、そして「隣接株への急速な伝播」という特徴から、植物病理学的な観点で検討した結果です。

■ 原因候補(可能性が高い順)

★★★
疫病(Phytophthora infestans
🔴 病害

茎の枝分かれ部分での暗褐色〜黒色の病斑形成(茎疫病症状)、果実の急速な腐敗、および低温多湿条件下での隣接株への急速な伝播──疫病の典型的な臨床像と完全に一致します。特に3月の新潟の気候は、ハウス内が多湿になりやすく発生に適した環境です。

★★☆
菌核病(Sclerotinia sclerotiorum
🔴 病害

茎の腐敗症状は似ていますが、通常は茎の内部から侵入し、病斑部に白い綿状の菌糸や黒い菌核が見られることが特徴です。写真では病斑が外部から拡大しているように見えるため、疫病より優先度は下げました。

★☆☆
青枯病(Ralstonia solanacearum
🟠 細菌性

萎凋が主症状ですが、初期には茎に褐変が見られることがあります。ただし、本症例のように果実が直接腐敗するケースは疫病に比べると一般的ではありません

■ 初動対応(JA相談前にできること)
1
感染株を直ちに抜根し、ハウス外へ持ち出して処分(地中に残さない)
胞子の飛散源・土壌中の菌密度を下げる。疫病は残渣から再感染する
2
発病株に触れた手・道具を必ず消毒(次亜塩素酸Na等)
作業者を介した隣接株への二次感染を防ぐ
3
ハウスの換気を徹底(朝+午後の2回以上)
湿度を下げることで疫病菌の胞子形成・飛散を抑制
4
周囲の健全株を含めて殺菌剤散布を検討(銅剤・メタラキシル系等、地域の防除指針に従う)
予防的防除で拡大を食い止める。具体的な薬剤選定はJA営農指導員に必ず相談

■ JA営農指導員への相談用メモ(自動生成)
📋
JA相談用メモ(そのまま見せられます)
【相談日】2026年3月10日
【相談者】○○(氏名)
【作物】ミニトマト(千果)/ パイプハウス / 減農薬 / 新潟県【緊急度】高 ── 隣接株への拡大が早い【症状】
・第2ハウス南側2畝目、5株に症状あり(3日前から拡大中)
・茎の分枝部を中心とした暗褐色壊死(上下方向に拡大)
・果実の激しい腐敗(表面に褐色斑点、組織が柔らかく崩壊)
・広範囲の萎凋と葉の枯れ込み【相談事項】
トマト疫病が疑われる症状が5株で発生。
隣接株への拡大が早いため、緊急防除の可否と薬剤選定を相談したい。【状況データ】
・発生確認日:2026年3月10日
・発生場所:第2ハウス、南側2畝目
・防除状況:現在まで使用した殺菌剤の種類と散布履歴 → 要記入
・栽培環境:気温推移、散水方法、ハウスの換気状況 → 要記入

【AI初期分析の候補】
1. 疫病(最有力)── 茎疫病症状+果実腐敗+急速伝播
2. 菌核病 ── 茎の腐敗は類似するが外部からの拡大パターンが合わない
3. 青枯病 ── 萎凋主体で果実腐敗は非典型的

【質問したいこと】
1. 疫病の確定診断のためサンプル持参したい。受付可能日は?
2. 緊急防除として適用のある殺菌剤は何か?
3. 感染株の抜根・処分以外に今すぐできることは?
4. 隣の畝・隣のハウスへの伝播リスクと予防策は?

■ 画像の細部分析(Agentic Vision による自動ズーム結果)
写真①:茎の分枝部アップ
📷 写真①(患部アップ)
対象:茎の分枝部
非常に明確な暗褐色の壊死病斑を確認。病斑は分枝部から茎の上下へと広がっており、導管および周辺組織が破壊されている様子が伺える。
写真②:果実の腐敗
📷 写真②(果実)
対象:果実の腐敗
表面に褐色の斑点状の病斑が広がり、組織が柔らかく崩れている。疫病菌の特徴的なサイン(湿潤時の白いカビ様菌糸)が表面に現れ始めている可能性あり。
写真③:株全体の萎凋
📷 写真③(株全体)
対象:萎凋・枯れ込み
広範囲の萎凋と葉の枯れ込みを確認。植物体全体の勢いが急速に失われており、根系またはメインの導管系に重大なダメージが生じていることがわかる。

■ この分析の注意点
  • 確定診断には病原菌の分離同定が必要:AIの判断は「初期仮説」です。速やかにJA等の専門機関へサンプルを持参して診断を依頼してください
  • 写真の精度に依存:暗い写真やピンボケでは候補の精度が下がります
  • 農薬は自己判断で使わない:AIが候補を出しても、農薬の選定・散布は地域の防除指針+専門家の指導のもとで
  • 緊急性が高い場合は即行動:急速に広がっている場合は、AIに聞く前にまずJAに電話。AI分析は並行して活用
  • 複合要因の可能性:病害+環境ストレスが同時に起きていることも多い。1つに絞りすぎない

📸

5分アクション:気になる株の写真3枚+「いつから・どの畝」をAIに投げてみる
🌱

🖥️ STEP 5|Google AI Studio で試す手順

💡
Gemini 3.1 Flash は Google AI Studio で無料で試せます

Googleアカウントがあれば、登録不要ですぐに始められます。

1
Google AI Studio にアクセス(Googleアカウントでログイン)
無料・登録不要
2
モデルを gemini-3.1-flash-preview に変更
左上のモデル選択から
3
Tools → Code execution を ON にする
⚡ これがAgentic Visionを有効にするスイッチ
4
📎アイコンから写真をアップロード(3枚推奨)
ドラッグ&ドロップでもOK
5
上のプロンプトを貼り付けて送信
結果は30秒〜1分で出る

📱 代替ツール:スマホでもっと手軽に

📱
Gemini アプリ(iOS/Android)
カメラで撮影 → そのままプロンプト送信。畑で即確認したい人向け
💬
ChatGPT(GPT-5.4)
写真添付+プロンプト。普段ChatGPTを使っている人向け
🟣
Claude(Sonnet)
写真添付+プロンプト。詳しい説明が欲しい人向け

どのツールでもプロンプトは同じものが使えます。Agentic Vision(自動ズーム)が使えるのはGemini 3.1 Flash+Code execution ON の組み合わせのみ。

🌱

⚠️ やりがちな失敗パターン

AIの診断を確定だと思い込む

最も危険。AIは「候補」を出すだけ。確定診断はJA営農指導員・普及指導員のみ。誤診で農薬を間違えると作物にも人にも被害。

写真1枚だけで投げる

情報不足で候補が広がりすぎる。3枚セット+状況メモで精度が段違いに上がる。

AIに「農薬を教えて」と聞く

AIは農薬取締法を踏まえた処方はできない。使用する農薬は必ず専門家に確認

状況メモを省略する

「いつから」「環境」「前作」が分かるだけで候補が半分に絞れる。写真+状況メモはセット

🌱

✅ まとめ

  • スマホで写真3枚+状況メモをAIに渡すだけで、原因候補+初動対応が3分で出る
  • Gemini 3.1 Flash の Agentic Vision(Think→Act→Observe)で、AIが自動で細部をズーム分析
  • AIの診断は”下調べ”。確定診断はJA営農指導員に
  • 農薬の選定・散布は絶対にAI単独で判断しない
  • JA相談用メモが自動生成されるので、「何て説明すればいいか分からない」が解消

⚠️
重要:確定診断について

確定診断のためには、JA等の専門機関で病原菌の分離同定が必要です。
速やかにサンプルを持参して診断を依頼してください。AI出力はあくまで「相談の下準備」です。

🌱

✅ 今日から試せる!5分アクション

  1. 畑に出たら、気になる株の写真を 3枚(患部アップ・株全体・畝の俯瞰)撮る
  2. 「いつから」「どの畝の何株目」「最近の天気」をメモする(スマホのメモアプリでOK)
  3. Google AI Studio を開いて、プロンプト+写真を投げる
  4. 出てきた候補と相談用メモを JA営農指導員への相談時にそのまま見せる

→ 「この葉っぱ、何ですかね…」が「疫病の可能性が高いと思うのですが」に変わります。

🌱

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🌱

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

「ここが分からなかった」「試してみたらこうだった」など、ご意見があればぜひお聞かせください。
農業AI通信は、読者の皆さんと一緒に育てていくメディアです。

⚠️ 免責事項:本記事のAI出力はすべて「初期仮説」であり、確定診断ではありません。農薬の使用は必ずJA営農指導員または農薬販売店の指導に従ってください。AIの判断を根拠に農薬を使用した結果生じた損害について、本メディアは責任を負いかねます。

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💬読者の声をお聞かせください

この記事に関するご質問・ご感想をお待ちしています。




この記事は農家の皆さんのAI活用を応援するために作成しました。
ご質問やご感想があれば、ぜひお寄せください。

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