【第2回】「人を育てる」× AI ― 自己評価シートと問い合わせ対応の実践術

連載
🌿 樫村ふぁーむのAI活用術

Vol.2

農家の声
中級

「人を育てる」× AI ― 自己評価シートと問い合わせ対応の実践術

〜 評価シートもクレーム対応も企画書も。経営者の”考える時間”をAIが生み出す 〜

人を育てることと、AIを活用することは矛盾しない──柏村ふぁーむでは、自己評価シートの作成から問い合わせ対応まで、AIが人材育成を支えています。第2回は、経営者として見たAI活用の実践をお伝えします。

前回のVol.1では、樫村ふぁーむがChatGPTとGeminiの無料版だけで、計算・コンテンツ作成まで実践している活用術をお届けしました。

第2回は、農家ではまだ珍しい「人材育成 × AI」という切り口。ChatGPTで自己評価シートを作成し、クレーム対応や企画書づくりまで。経営者視点でのAI活用術に迫ります。

Vol.2
今回のテーマ

🎯 「人を育てる」× AI ― 経営者の悩みをAIで仕組み化する方法

従業員の評価制度、ストレスのかかる問い合わせ対応、保育園向けの企画書作成。農作業”以外”の経営業務をAIに任せることで生まれる、人と向き合う時間。

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📋 自己評価シート ― ChatGPTで「仕組み」を一から作る

農業の現場では「人材育成」の仕組みがまだ整っていないことも多い。樫村さんはAIを使って、ゼロからその仕組みづくりに着手しました。

人材育成にAIを活用していると伺いました。具体的にはどんな場面ですか?

樫村さん

樫村

もともと従業員さんとの面談をちゃんとやりたいという思いがあって、そのきっかけとして自己評価シートを作ろうと考えたんです。

最初はWebで参考になるものを探してみたんですけど、なかなか農業向けのものって見つからなくて。それでChatGPTに「農作業用の従業員向け自己評価シートを作ってください」と投げてみたら、パパッと作ってくれたんですよね。

農作業だけじゃなくて、コミュニケーションや協調性の部分もちゃんと反映させてくださいとお願いして、そこも含めた形で完成させました。

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ポイント

「農業向けの評価シート」のような、Web上にテンプレートが少ないニッチな書類こそ、AIの出番。ゼロから考える手間を大幅に省けます。

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樫村ふぁーむの現場から

📸 樫村ふぁーむの現場から

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📝 紙に書いてもらう理由 ― 年1回の運用

評価シートはどのように運用されていますか?

樫村さん

樫村

年1回の頻度でやり始めています。普段は忙しくてなかなかミーティングの場を設けられないので。うちの従業員は一番年配の方が70代なので、Googleフォームとかではなく、紙に印刷して配って、手書きで回答してもらう形にしています。QRコード読み込んでとか言っても、そもそもスマホじゃない方もいたりするので。

項目 内容
作成ツール ChatGPT(無料版)
評価項目 農作業スキル+コミュニケーション・協調性
運用頻度 年1回
配布方法 紙媒体(印刷して手書き回答)
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🔄 やって気づいた「その先」の課題

AIで仕組みを作ることと、それを活かすことは別の話。樫村さんが実践を通じて感じた「本当に大事なこと」とは。

実際にやってみて、どうでしたか?

樫村さん

樫村

やって悪かったことはないです。直接は言いづらいことも、文章にしたほうが言いやすいという面は間違いなくあって、従業員さんの中にも「こういうのはいいよね」と言ってくださる方もいました。「こんな風に考えてるんだな」っていう発見もありましたし。

ただ、書いてもらっただけで満足しちゃったら意味がないんですよね。

結局、それを活かすも殺すも人なので。自分自身の反省も含めて、ちゃんと人を見れていたかどうか、立ち返ったときに意外と細かいところまで見れてなかったな、と。

今は、評価シートの前段階として対話やチーム作りをもっと重視する方向にシフトしています。

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樫村さんの気づき
  • ★ AIで「仕組み」は作れる。でも運用は人次第
  • ★ 書いてもらうだけでは意味がない。活かす仕組みが必要
  • ★ 評価の前に、信頼関係と対話の土台づくりが大事
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📈 今後の展望 ― 他者評価と報酬連動へ

自己評価だけで終わらせない。樫村さんが目指す、農業経営ならではの評価制度の進化とは。

評価制度は今後どう発展させていきたいですか?

樫村さん

樫村

他の農家さんで、目標達成度と報酬を連動させている事例があって、これはいいなと思ったんです。例えば、水やりがこのレベルでできたら5点、苗の育成がここまでいったら5点、その合計で基本給にプラスいくら、みたいな。

自己評価だけじゃなくて、周りから見た評価(他者評価)も組み合わせたい。自分ではできてると思っていても、周りから見たらこうなんだ、という気づきが生まれるので。

今年はそういう360度評価的なものも含めて、少しずつブラッシュアップしていこうと思っています。

🗺️
評価制度の進化ロードマップ
現在
自己評価のみ・紙媒体
STEP 1
他者評価(360度)の導入
STEP 2
目標設定 → 達成度 → 報酬連動
目標
対話・チーム作りの土台
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📩 問い合わせ対応 ― ストレスのかかる業務をAIに任せる

断りにくい依頼、感情的なクレーム、丁寧さが求められるお礼メール。農家が直面する「対人ストレス」をAIが和らげます。

問い合わせ対応にもAIを使っているそうですね。

樫村さん

樫村

はい。例えば、じゃがいもの種芋を「譲ってもらえませんか」という問い合わせが来たことがあって。種芋って販売許可や法律上の問題があるので簡単にお譲りできないんですけど、そういう法律的な理由を丁寧に説明するお断り文をAIに作ってもらいました。

自分で一から書くのは時間もかかるし、ストレスもたまる。でもAIに投げれば、法律上の理由も含めて淡々と丁寧な文章を作ってくれるので、そのままポンと送れる。

クレーム対応も同じで、ただ単に相手が言いたいだけ、すっきりしたいだけのパターンもあるので、そういうのは全部AIに任せちゃった方がいいよねっていう話は仲間内でもしています。

逆に、お礼メールの丁寧な文章を作ってもらうのにも使っています。農業をやっていると、会社勤めの方のようなビジネスメールに慣れていない場合もあるので、ひな形を作ってもらって、そこを少し修正するだけで済むのは本当に楽ですね。

📊 AIが得意な問い合わせ対応パターン
🚫
お断りメール
法律・許可関連の理由を丁寧に説明
🛡️
クレーム対応
感情的にならず、淡々と適切な返答を生成
💌
お礼メール
丁寧なビジネス文章のひな形を作成
📰
取材対応
メディアへの返信メールの型をGeminiで作成
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📄 テンプレ作成 ― 保育園向け企画書も「無料」で

保育園と連携したさつまいも掘り体験。口頭で毎回説明していた内容を、AIで企画書として統一化しました。

ほかにも経営業務でAIを使っている場面はありますか?

樫村さん

樫村

うちは保育園のさつまいも掘り体験を受け入れているんですけど、昨年から系列の保育園もまとめて受けることになって。先生たちに口頭でいちいち説明するのも大変なので、ChatGPTに企画書のひな形を作ってもらいました

体験の流れ、費用感、持ち帰りの量とか、テキストでバーッとまとめたものを渡して、あとは口頭でちょろっと補足するだけ。先生たちも読むだけで分かるので楽なんですよね。

全部の系列園に同じものをコピーして回せるし、簡単な企画書レベルのものなら無料のAIで全然いける。ちょっとしたものをサッと形にできるのは、本当に助かります。

Before
口頭で個別説明
園ごとに口頭で個別説明
費用・内容を毎回説明
After
AIで企画書を統一化
AIで企画書ひな形を作成、全園に配布
読むだけで分かる資料として統一化
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サツマイモ掘り

📸 サツマイモ掘り体験の様子

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📝 Vol.2 まとめ

今回のポイント

  • 自己評価シート:ChatGPTで農作業向けの評価シートをゼロから作成。紙媒体で年1回運用
  • 運用の気づき:AIで仕組みは作れるが、活かすのは人。対話とチーム作りが先
  • 今後の展望:他者評価(360度)・報酬連動・ゴール設定の可視化へ
  • 問い合わせ対応:お断り・クレーム・お礼メールの文章作成でストレスを軽減
  • テンプレ作成:保育園向け企画書を作成し、系列園に一括配布。無料で十分
  • 共通するのは「農作業以外の時間を減らし、人と向き合う時間を増やす」という考え方
🌿

📺 次回予告
Vol.3

農業をもっとラクに ― これからのAI活用と農家へのメッセージ

音声記録AIの活用から、SNS・販売スタイルの裏側、そして農家へのメッセージまで。最終回は、AIだけでなくデジタルツール全体で農業を効率化する樫村ふぁーむの哲学に迫ります。

次回 近日公開予定

📂 『樫村ふぁーむのAI活用術』記事一覧
🌿

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📚 このシリーズの記事一覧

  1. 第1回:「無課金でここまで」~ 農家がAIを始めたきっかけと最初の活用術~
  2. 第2回:「人を育てる」× AI ― 自己評価シートと問い合わせ対応の実践術(この記事)
  3. 第3回:農業をもっとラクに ― これからのAI活用と農家へのメッセージ

※ この記事はAIツール(ChatGPT・Claude等)を活用して作成し、編集部が内容を確認・編集しています。正確性には十分配慮していますが、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

この記事は農家の皆さんのAI活用を応援するために作成しました。
ご質問やご感想があれば、ぜひお寄せください。

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