【第11弾】正解を1つに決めない! 同じ問いを3つのAIに投げて見えたもの

🍅 全国金賞トマト農家「ひろしま農園」シリーズ(全13回)

🌱 シーズン1(全6回・完結)

  1. 【第1弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」紹介編 ── 全国金賞トマト農家の、 知られざる"アナログ経営"
  2. 【第2弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」試行錯誤編 ── デジタルに縁がなかった夫婦が、 Apple WatchとAIで走り出した日
  3. 【第3弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」実装編 ── 超アナログ夫婦が、 IoTセンサーのセットアップをやり遂げた日
  4. 【第4弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」始動編──スプレッドシートに刻まれた最初のデータ
  5. 【第5弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」自走編──「Wi-Fiの仕組みも知らなかった」農家が、 AIに聞いて自分で問題を解決した日
  6. 【第6弾】大分県宇佐市「ひろしま農園」発見編──同じ数字が並ぶ違和感から始まった、"信頼できるデータづくり"への新たな一歩

🍅 シーズン2(全7回)

  1. 【第7弾】銅賞の通知が届いた翌朝、ひろしま農園が挑戦したのは"直売所用POP制作"
  2. 【第8弾】5つのAIを渡り歩いた末、ひろしま農園に残った一行
  3. 【第9弾】素朴な原稿が、デザイナーの机に届くまで
  4. 【第10弾】下葉が黄色い、これは何の不調? AIの4候補と、農家の現場感の答え合わせ
  5. 【第11弾】正解を1つに決めない! 同じ問いを3つのAIに投げて見えたもの ← 今ここ
  6. 【第12弾】動画で"農業マニュアル"がつくれる! 農家の勘と経験を、どうやって引き継ぐか
  7. 【第13弾】"いつでも動ける"を、AIと準備しておく! 雇用契約書のひな型から、季節POPの引き出しまで

🍅 連載:ひろしま農園 × 農業AI通信
Vol.11

🎤 農家の実践
🏅 メディアアンバサダー第1期
診断②中級編

正解を1つに決めない! 同じ問いを3つのAIに投げて見えたもの

── シーズン2 診断②中級編「重要な問いほど、ひとつのAIに委ねない」

#メディアアンバサダー
#AIサードオピニオン
#Gemini

販売3部作で「言葉」を、Vol.10で「葉っぱの診断」を扱ってきた。今回のテーマは、AIをどう”うちの相談相手”にしているかの中級編だ。入口になる考え方は、いたってシンプル。重要な問いほど、ひとつのAIに委ねない。

ただ、ひろしま農園の実際は、最初から3つを整然と使い分けていたわけではなかった。気づけば Gemini・Claude・Genspark・Google AI Studio・ChatGPT ── 5つのAIを渡り歩いていた、というのが正直なところだ。その”散らかり”こそが、AI黎明期の農家のリアルな姿。そしてその混沌の中から、少しずつ「用途で呼び分ける」型が立ち上がってきた。

📌 ひろしま農園特集シーズン2について

今回お伝えしたいのは「最強のAIはどれか」ではない。同じ問いを複数に当てて”答え合わせ”する使い方そのものだ。AIは病名や正解を当てる装置ではなく、自分の判断を映す鏡として使う── Vol.10から地続きの姿勢を、もう一段深めていく。

🍅

🤖 1. 気づけば、5つのAIを渡り歩いていた

「サードオピニオン(3つの意見)」と言いつつ、実態は5つのAIが並走していた。提案素材を一つにまとめきる前に、使うAIも二転三転しながら進めてきた、というのが正直な経緯だ。

でもこれは、迷走でも失敗でもない。“正解”を探して、手を動かし続けた証だ。最初から綺麗な使い分けができる人はいない。まず色々触ってみる。役割は、後からついてくる。

💡 読者へのヒント

最初から完璧な使い分けを目指さなくて大丈夫。まず色々触る → 後から役割が見えてくる。

🍅

⚖️ 2. 同じ問いを、3つに投げてみた(猛暑相談の実例)

ここがVol.11の目玉だ。ひろしま農園は、まったく同じ問いを3つのAIに投げてみた。

💬 3つのAIに投げた、まったく同じ問い
毎年猛暑が続いているけど、今年も猛暑になりますか。
猛暑になるなら、何月まで続きますか。

返ってきた答えは、三者三様だった。

🌐
A. 一般的なAI
一般論
今年(2026年)も厳しい猛暑になると予想。気象庁の3か月予報を引用し、最高40°C以上の「酷暑日」が全国で延べ7〜14地点、ピークは7月後半〜8月、残暑は9月いっぱい、本格的な秋は10月以降── と整理。締めは「エアコンの試運転や夏用グッズの準備は始めていますか?」。正確だけれど、どこか他人事の一般論だった。

一般的なAIに猛暑を質問した画面1
一般的なAIの回答画面2

一般的なAIに猛暑を質問するイメージ

🍅
B. カスタムGem(ひろしま農園アドバイザー)
行動提案

冒頭から違った。「27年の歴史あるひろしま農園経営」をねぎらうところから始まり、見通しを伝えたうえで、農園の哲学「トマトにストレスを与えない『満たされる栽培』」へ話を接続。さらに具体策を3ステップで提案してきた。

  1. SwitchBotで自動アラート(30°C超で通知 → 遠隔換気・葉水の指示)
  2. カルシウム・マグネシウムの葉面散布スケジュール(裂果防止・光合成維持)
  3. SNS発信文案まで(「冷蔵庫でキンキンに冷やしたトマトを一口かじれば…」=”夏のオアシス”訴求)

★ 筆者の見解:このケースで最も精度が高く、実用的だった

カスタムGemの回答画面1
カスタムGemの回答画面2
カスタムGemの回答画面3

背景を理解済みのカスタムGem(ひろしま農園アドバイザー)に同じ問いを投げたイメージ

📐
C. Claude
慎重・保留
出典(気象庁・日本気象協会の発表)を明示したうえで、月ごとの見通しを慎重に提示。9月は「正式な予報はまだ出ていない」、10月以降は「わかりません」と正直に保留した。そして、こう線を引く。

Claudeの回答画面1
Claudeの回答画面2
Claudeの回答画面3

出典と保留を明示しながら答えるClaudeに同じ問いを投げたイメージ

✨ Claudeの線引き

長期予報は「たぶんこうなる」という確率の話です。
必ず記録的猛暑になると断定するものではありません。

そのうえでClaudeは「早めの遮光ネット、潅水の段取り、ご自身の熱中症対策を」と現実的な準備を促してきた。

同じ問いなのに、一般AI=一般論/Gem=踏み込んで行動提案/Claude=保留しつつ準備を促す。性格がまるで違う。1つだけ見ていたら、それが唯一の答えに見えてしまうところだった。そして最も実用的だったのが B のカスタムGem だった理由は明快だ── あらかじめ農園の背景を理解しているAI設定だから。一般論を、自分の畑の言葉に翻訳した状態で返してくれる。”うちの相談相手”を育てる価値は、まさにここにある。

💡 読者へのヒント

同じ問いでも”性格”で答えが変わる。1つだけ見ると、それが唯一の答えに見えてしまう。複数に当てるのは多数決のためではなく、自分の判断を映す鏡を増やすためだ。

🍅

🎭 3. “性格”は自分で作れる ──3人の先生(System Instructions)

Vol.8で触れたSystem Instructions(SI)の発展形だ。ひろしま農園は、AIに「肩書き」と「役割」を与えることで、3人の先生をつくっていた。

✍️

ベテランの編集者兼コピーライター

読者の感情が動く文章へリライト。丁寧語で、あからさまな煽りは禁止。

🧑‍🌾

ベテラン農家の先輩

30年以上の経験+農業普及員資格の設定。まず結論→根拠、断定できない時は「可能性がある」と明示し、農薬は「登録農薬か確認を」と必ず添える。

📣

農家のSNS戦略の専門家(栽培編)

短く読みやすく、お客様との距離を縮める発信を。

 si=
SI:ベテラン農家の先輩
SI:農家のSNS戦略の専門家(栽培編)

いずれも「役割 → 専門 → ルール → 制約」の4ブロック構造だ。雛形にすると、こうなる。

💬 SI(System Instructions)の4ブロック雛形
【役割】あなたは〇〇の専門家です。
【専門】30年以上の経験と、△△の知見を持っています。
【ルール】まず結論、次に根拠の順で答えてください。
     断定できない場合は「可能性がある」と明示してください。
【制約】農薬は「登録農薬か確認を」と必ず添えてください。
    最終判断は専門家に相談するよう促してください。
💡 読者へのヒント

AIに”肩書き”と”禁止事項”を渡すだけで、汎用AIが「うちの事情を知る相談相手」に変わる。

🍅

🧭 4. 用途でAIを呼び分ける

5つを渡り歩いた末に、ひろしま農園には自然と「型」ができた。

人生・人に伝える文章

Claude
栽培・技術

Gemini
重要案件(サードオピニオン)

3つで比較

ChatGPTの個人課金は解除し、今は子どもの利用のみ。仕事は信頼するワークスペースに集約している。Claudeで利用制限がかかったときは「休めって言ってるんだろうな」と受け取り、別の作業へ切り替える── どこか人間くさい付き合い方だ。ひろしま農園はこの使い分けの効用を、こう表現する。「自分の判断の正確性が、見える化できる。

💡 読者へのヒント

得意分野で指名する。1つのAIに全部やらせない。

🍅

🌱 5. それでも、最後は人が決める ──AIは答えではなく、考えるパートナー

5つのAIを渡り歩いても、3人格を作っても、最終判断は人だ。Vol.10で描いた「AI診断 → 師匠への電話で二段確認」と、同じ姿勢である。複数のAIに同じ問いを当てるのは、”多数決”のためではない。自分の判断を映す鏡を増やすためだ。

なんとなくを言語化したら、どうにかしないといけない、になる。じゃあ何が問題? ── 問いができたんです。
⚡ シーズン2を貫くテーマ

AIは、答えをくれる装置ではなく、考えるパートナー。同じ問いを3つに投げて見えたのは、最強の1台ではなく、性格の違う鏡を何枚も持つことの価値だった。Vol.11は、そこに着地する。

💡 読者へのヒント

ひとつ注意も。ひろしま農園は、家族情報をうっかり入力してしまい、Geminiから消すのに難航した経験がある。便利さの裏で、学習オフ・履歴オフの設定確認は、始める前に一度だけやっておきたい。

🔜 次回予告(Vol.12 組織①入門)

5分の動画から、AIが3〜5分でマニュアルにする日

Vol.10/11で見た「LINE写真 → AIで言語化」のサイクルが、いよいよ技術継承の仕組みへと広がっていく。動画5分が”読めるマニュアル”になる日の話を、次回お届けします。

🍅

まとめ

  • 使い分けの実態:5つのAI(Gemini/Claude/Genspark/Google AI Studio/ChatGPT)を渡り歩いた
  • 3人格SI:編集者兼コピーライター/ベテラン農家の先輩/SNS戦略専門家(役割→専門→ルール→制約の4ブロック)
  • 猛暑相談の三者三様:一般AI=一般論/Gem=行動提案/Claude=慎重に保留
  • 筆者の見解:背景を理解済みのカスタムGemが、精度・実用性で最も高い
  • 用途で呼び分け:人生・伝える文章=Claude/栽培・技術=Gemini/重要案件=3つで比較
  • セキュリティの学び:家族情報の誤入力 → Geminiに残存・削除に難航 → 学習オフ設定の重要性
  • 通底姿勢:AIは答えではなく、考えるパートナー。複数の鏡で自分の判断を確かめ、最後は人が決める

⏱ 今日からできる5分アクション

同じ質問を2つのAIに投げて、答えの”性格差”を見比べてみませんか? 本文セクション③のSI雛形を貼るだけでも、AIに”性格”を持たせられます。

  • 同じ問いを用意する
    (仕事でも暮らしでも。「今年の夏は?」のような身近な相談でOK)
  • 2つ以上のAIに、まったく同じ文面で投げる
    (できれば性格の違うAI同士で)
  • 答えの”性格差”を見比べる
    (一般論型/行動提案型/慎重保留型のどれに近いか)

始める前に、学習オフ・履歴オフの設定を一度だけ確認しておくと安心です。出てきた答えは多数決で選ぶのではなく、自分の判断を映す鏡として使うのがポイント。最後に決めるのは、いつも人です。

📂 ひろしま農園シリーズ(全13回・完結)

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※ この記事はAIツール(Gemini・ChatGPT・Claude等)を活用して作成し、編集部が内容を確認・編集しています。AIの出力(天気予報・栽培アドバイス等)は確定情報ではありません。気象・防除・農薬の使用等の判断は、必ず気象庁等の一次情報やJA営農指導員・普及員など専門家にご確認ください。また、AIに個人情報・家族情報を入力する際は、学習オフ・履歴オフの設定をご確認ください。

この記事は農家の皆さんのAI活用を応援するために作成しました。
ご質問やご感想があれば、ぜひお寄せください。

© 2026 農業AI通信 / Metagri研究所

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