【後編】30分でつくる、あなたの農園専用AIマニュアル
〜 SKILL.md作成の5ステップ(決める→書く→まとめる→登録→使う) 〜
「AIに毎回同じ説明をするのは、もう終わりにしたい」──前編では、その解決策としてエージェントスキル=AIに一度だけ渡す「自分専用の作業マニュアル」を紹介しました。
後編の今回は、いよいよ実践編です。農家の定番仕事「直売所のPOPづくり」を例に、SKILL.md作成の5ステップを、費用の現実やつまずきも含めて正直に解説します。
必要なのは、核になる「書く」30分と、日本語で手順を書く気持ちだけ。プログラミングは最後まで登場しません。
今回のテーマ(実践編)
🛠️ 「決める→書く→まとめる→登録→使う」──あなたの農園専用スキルを実際につくる
筆者が実際にスキルを作って使った体験をもとに、手順・書き方のルール・費用・つまずきポイントまで、実務目線でお届けします。
🧭 はじめる前に──準備と費用の現実
用意するものは、実はほとんどありません。
- Claude(本家)のアカウント:スキル機能に対応した本家のClaudeを推奨。モデルはできるだけ新しいものを選びます
- ブラウザだけでOK:特別なアプリやプログラミング環境は不要です
- 前編でメモした「AIに毎回同じ説明をしていること」:これがそのままスキルの材料になります
💰 費用の正直な話
- 今回作るSKILL.md 1枚のスキルなら、普段のプランの範囲内で作れます(筆者は月20ドルの有料プランを利用)
- ただし筆者の場合、過去の資料を大量に読み込ませてスキルに“焼き込む”作業をFable 5のモデル活用しました。その場合、プラン料金とは別に約20ドル分のクレジットを消費しました。最初から欲張らず、1枚から始めるのが安全です
🗺️ 全体像──SKILL.md作成の5ステップ
先に全体像です。核になるのはステップ2の「書く」30分。前後の作業を足しても、合計1時間かかりません。
STEP 1決める⏱ 5分
スキルにする作業を1つに絞る(欲張らない)
STEP 2SKILL.mdを書く⏱ 30分
名前・説明・手順を日本語で書く(ここが本体)
STEP 3フォルダにまとめる⏱ 5分
最初はSKILL.md 1枚だけで十分
STEP 4登録する⏱ 5分
Claudeのスキル設定から保存。descriptionを一度見直す
STEP 5使ってみる⏱ 3分
普通に頼むだけ。発動しなければdescriptionを直す
🛠️ 実践──直売所POPスキルを例に、5ステップでつくる
STEP 1|何をスキルにするか決める ⏱ 5分
コツはただひとつ、欲張らないことです。「POPも、メールも、日報も」と1つのスキルに詰め込むと、必ず失敗します。1スキル=1作業。今回は「直売所のPOPづくり」に絞ります。
選ぶ基準はシンプルで、「AIに毎回同じ説明をしていること」。前編の5分アクションでメモした内容が、そのまま答えになります。
STEP 2|SKILL.mdを書く ⏱ 30分
SKILL.mdは、冒頭のname(名前)とdescription(説明)、そして本文(手順)の3つでできています。守るべきルールはこれだけです。
| 項目 | ルール | ポイント |
|---|---|---|
| name | 小文字・数字・ハイフンのみ/最大64文字/「anthropic」「claude」は使用不可 | 例:pop-chokubaisho |
| description | 最大1024文字 | 「どんなときに使うか」を具体的に書く。スキルが自動で動くかどうかを左右する“背表紙のラベル” |
| 本文 | 自由(日本語でOK) | 手順・口調・NGリスト・仕上がり例を書く |
実際のSKILL.mdは、たとえばこんな1枚です。
📄 SKILL.mdの例(直売所POPスキル)
--- name: pop-chokubaisho description: 直売所に貼るPOPや店頭掲示物を作るときに使う。 野菜・果物の売り文句、価格の見せ方、おすすめの一言づくりに対応。 --- # 直売所POPづくりの手順 1. 品目・価格・いちばんの特徴(味、鮮度、食べ方)を確認する 2. お客様への語りかけ口調で、20〜40文字のキャッチコピーを作る 3. おすすめの食べ方をひとこと添える 4. 産地と生産者名を必ず入れる ## NGリスト - 「日本一」「最高」などの誇大表現は使わない - 難しい専門用語を使わない ## 仕上がりの例 「朝どり!シャキシャキきゅうり 3本100円 みそをつけてそのままどうぞ(○○農園・△△)」
※ 見よう見まねで大丈夫。「新しいパートさんに渡すメモ」のつもりで書くのがコツです。
30分のほとんどは、この本文づくりに使います。うまく書けない部分は、あとで直せばOKです。
STEP 3|フォルダにまとめる ⏱ 5分
書いたSKILL.mdを、スキル名と同じ名前のフォルダ(例:pop-chokubaisho)に入れます。前編で紹介したとおり、慣れてきたら参考資料などを同梱できますが、最初はSKILL.md 1枚だけで十分です。
STEP 4|登録する ⏱ 5分
Claudeのスキル設定画面から、フォルダを登録(保存)します。ここでひと手間、登録した直後にdescriptionをもう一度見直すのがおすすめです。「この説明で、AIは使いどころが分かるか?」と自問して直しておくと、次のステップでの“発動率”がぐっと上がります。
STEP 5|使ってみる ⏱ 3分
あとは普通に頼むだけです。「新じゃがのPOPを作って」──関係する依頼だと判断されれば、スキルが自動で動き、手順どおりのPOP案が返ってきます。
もし発動しなければ、原因はほぼdescriptionです。「〜のときに使う」と場面を具体的に書き直すか、良い仕上がり例を1つ足す。この2つで、たいてい直ります。
🌱 スキルを“育てる”──慣れてきたら
1枚のSKILL.mdで回り始めたら、少しずつ書き足していきます。筆者のスキルも最初は1枚から始まり、いまはこんな構成に育ちました。
📁 育ったスキルの例(筆者の記事執筆スキル)
記事執筆スキル/ ├─ SKILL.md … 基本の指示書 ├─ references/ … 文体ルール・過去の良い例などの参考資料 ├─ assets/ … 下書きのテンプレート └─ scripts/ … 公開前の自動チェック(上級者向け)
※ 過去の成果物(筆者の場合は記事の下書きと公開版の差分)を読み込ませてルール化すると、「自分にしか合わない」スキルに育ちます。
農家の仕事には、スキルのタネがたくさん転がっています。
- 直売所POP:今回の例。品目と価格を伝えるだけでPOP案が出てくる
- 出荷案内メール:取引先ごとの定型文とマナーを焼き込む
- 作業日報:その日のメモを渡すと、いつもの形式に整う
- SNS投稿:農園の口調・ハッシュタグ・NG表現を統一する
- 補助金書類の下書き:事業の基本情報を毎回説明しなくてよくなる
🚧 よくあるつまずきと処方箋
筆者が実際につまずいたポイントを、先回りして共有します。
| つまずき | 原因 | 処方箋 |
|---|---|---|
| スキルが発動しない | descriptionが抽象的 | 「〜のときに使う」と場面を具体的に書く。良い例を1つ足す |
| 結果がいまいち | 1つのスキルに詰め込みすぎ | 1スキル=1作業に分割する。NGリストを足す |
| 直しても良くならない | 一度に何カ所も書き換えて、どこが効いたか分からない | 1カ所直して試す、を繰り返す |
| 作るのに時間がかかりすぎる | 1回で完璧を求めている | まず7割で登録する。試し使いしながら育てる |
合言葉は「1回で完璧を求めない」。畑と同じで、スキルも手を入れながら育てるものです。
✅ まとめ
今回のポイント
- スキル作りは「決める→書く→まとめる→登録→使う」の5ステップ。核はSKILL.mdを書く30分
- 最初はSKILL.md 1枚で十分。1スキル=1作業に絞り、欲張らない
- descriptionが発動を左右する“背表紙のラベル”。発動しないときは、場面を具体的に書き直す
- 費用は基本プランの範囲でOK(大量の資料を焼き込むときだけ追加クレジットに注意)
- 1回で完璧を求めず、試し使いしながら育てる
🕐 今日の5分アクション
- 前編でメモした「毎回同じ説明」を、descriptionの1文(「〜のときに使う」)にしてみる
- SKILL.mdの本文に、手順を3行だけ書いてみる(完璧を求めない)
- 登録して一度だけ頼んでみる(発動しなければ、descriptionを1カ所だけ直す)
- 前編
【概念編】AIへの説明、毎回イチからしていませんか? 〜エージェントスキルの正体〜
公開中 - 後編
【実践編】30分でつくる、あなたの農園専用AIマニュアル 〜SKILL.md作成5ステップ〜
今回
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この記事へのご感想や、「最初のスキル、こう作った」という体験談をお待ちしています。
スキル作りは、畑づくりと似ています。一度では完成しないし、手を入れた分だけ応えてくれます。今日書いた1枚のSKILL.mdが、明日からのあなたの事務作業を静かに回し始めます。まずは30分、最初の1枚から始めましょう。
※ 本記事の一部はAIを活用して執筆しています。本文中の日付・対応状況・料金はいずれも執筆時点の公開情報および筆者の実体験にもとづきます。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

