📊 売上CSVを”グラフ化”で終わらせない。
Codexで始める「数字から気づく」分析術
第1回で”数える”、第2回で”作る”。第3回はいよいよ、Codexに “気づかせてもらう” ステージに進みます。
CSVに数字は溜まっているのに、「月末にExcelでグラフだけ作って終わり」になっていませんか。グラフは”見える化”のスタート地点であって、ゴールではありません。
「先月より売れた/売れなかった」の先にある「なぜ」「次にどうするか」を一緒に考えるところまでが、本来の分析です。そこを毎月やるのは、正直しんどい。だからこそ、ここをCodexに任せます。
- 売上CSVから 月次トレンドグラフを30分で作る 方法
- AIに「気づきを3つ、打ち手を2つ」と頼んで 次の一手まで引き出す プロンプト
- 温湿度CSVから生育リスクと管理改善点を引き出す事例
- AIの分析を 仮説として扱う ためのルール
- 公開・社内共有前にチェックすべき5項目
🤖 Codexは”見せる”だけじゃなく”気づかせる”AIになった
CSVを読ませる → グラフ化する、までは前から多くのAIができていました。
第3回で踏み込むのは、その一歩先です。
| ステップ | 何をするか | Codexの役割 |
|---|---|---|
| ①集計 | 月別・品目別に数字を整える | 第1回でやった |
| ②可視化 | グラフにする | 今回・主軸① |
| ③解釈 | 「なぜそうなったか」を考える | 今回・主軸② |
| ④打ち手 | 「次に何をするか」を決める | AIは提案、決めるのは人間 |
一気に「分析して打ち手も出して」と投げると、根拠の薄い断定が返ってきます。
ステップを分けるだけで、出てくるアウトプットの質が大きく変わります。
📈 主軸①|売上CSVから月次トレンドを”3枚のグラフ”で見える化する

🛠️ やること(4ステップ)
半年分の売上CSVを1枚用意
日付・品目・数量・単価・金額の5カラムだけ。第1回の sales.csv を流用OK。
グラフテンプレ(HTML + Chart.js)を1枚用意
テンプレ作りはCodexと一緒に1回だけ。あとは毎月CSVを差し替えるだけです。
Codexに「CSV → テンプレ → 3種のグラフ」と依頼
時系列/品目別積み上げ/客単価推移の3枚を一括生成。
HTMLをブラウザで開いて確認 → スクショ or PDF化
社内共有・SNS転載・印刷、どの用途でも見た目がブレません。
📋 入力するCSV例(sales.csv)
日付,品目,数量,単価,金額 2025-11-01,いちご(紅ほっぺ),12,580,6960 2025-11-01,ミニトマト,18,380,6840 2025-11-01,ナス,8,280,2240 2025-11-02,いちご(紅ほっぺ),15,580,8700 2025-11-02,きゅうり,22,180,3960 ... 2026-04-30,ピーマン,14,200,2800
半年分(約180日 × 5品目 = 約900行)。第1回の sales.csv をそのまま使い回せます。
🎨 グラフテンプレ(HTML)を1枚作る — これが”型”の正体
なぜグラフテンプレも作るのか──「Excelでグラフを作る」ではなく 「HTMLに流し込む」 と決めると、毎月同じレイアウト・同じ色・同じ単位でレポートが揃います。テンプレ作りはCodexと一緒に 最初の1回だけ、あとは毎月CSVを差し替えるだけです。
- レポートタイトル枠(月だけ可変)
- 時系列グラフ枠(折れ線、全体売上の推移)
- 品目別積み上げ枠(棒グラフ、品目構成の変化)
- 客単価推移枠(
金額 ÷ 数量を品目別に) - AIコメント枠(次節の「気づき + 打ち手」を差し込み)
HTML + CSS + Chart.js で1枚作ってください。要件:
– ヘッダー:レポートタイトル(YYYY年MM月 月次売上レポート)と農園名
– セクション1:時系列グラフ枠(全体売上の日別折れ線、id=”chart-timeline”)
– セクション2:品目別積み上げ棒グラフ枠(id=”chart-stacked”)
– セクション3:品目別 客単価推移グラフ枠(id=”chart-unitprice”)
– セクション4:AIコメント枠(INSIGHT_1〜3, ACTION_1〜2 プレースホルダ)
– フッター:作成日・データ期間
– カラーは Codex紫(#9D4EDD)+ 環境系のグリーンアクセント
– 印刷用CSS(@media print)でA4縦に収まること
– ファイル名: report_template.html
✅ できあがったら確認すること
- ブラウザの印刷プレビューで A4に収まっている か
- Chart.js のCDNが正しく読み込まれているか(オフライン環境ならローカル配置)
- グラフのキャンバスサイズが、長い品目名でも崩れないか
グラフ要素は1度作ってしまえば、月が変わってもレイアウトは変えません。完璧を待たず、まず1ヶ月分を流し込んで微調整するのが最短ルートです。
💬 Codexへの依頼文(月次レポート量産用)
2026年4月分の月次売上レポートをHTMLで作ってください。ルール:
– 時系列グラフ:4月の日別売上合計を折れ線で
– 品目別積み上げ:4月の品目構成(数量ベース)を棒グラフで
– 客単価推移:品目別に「金額 ÷ 数量」を折れ線で。前月(3月)と並べて表示
– 数字は千円単位、小数点以下なし
– ファイル名:report_2026-04.html
📦 出てくるもの
report_2026-04.html(ブラウザで開けばグラフ表示 + A4 PDF化もOK)- 各グラフは ホバーすると数字が出る インタラクティブ仕様(Chart.js標準機能)
- AIコメント枠は空のまま ── 次の主軸②で埋めます
💡 主軸②|数字から”次の打ち手”を抽出する
なぜ「グラフ化」と「分析」を分けるのか
「分析して」とAIに丸投げすると、もっともらしいが 根拠の薄い結論 が返ってきがちです。
そこでCodexへの頼み方を 「気づき → 仮説 → 打ち手」の3段階 に分けます。
人間が”解釈の最終責任”を持つために、AIの仕事を意図的に狭める発想です。
- 読み込ませる数字の範囲を明示(「2026年4月の日別売上のみ」など)
- 観点の指定(「単価」「数量」「曜日傾向」「異常値」の4つに絞る)
- 出力フォーマットの固定(気づき3つ + 仮説3つ + 打ち手2つ)
- 断定禁止ルール(語尾は「〜の可能性があります」「〜と思われます」)
💬 Codexへの依頼文(気づき抽出用)
直売所の店主に向けて「今月の気づきレポート」を作ってください。出力フォーマット(厳守):【気づき(事実)】
1.(数字の事実だけ。「いちご紅ほっぺの平均単価が3月比18%下落」など)
2.
3.【仮説(なぜそうなったか)】
1.(断定せず「〜の可能性があります」で書く)
2.
3.【次の打ち手(試せる行動)】
1.(来週〜来月、店主が実行できるレベルに具体化)
2.ルール:
– 「絶対」「確実」「間違いなく」などの断定語は使わない
– 数字を伴わない印象論は書かない
– 打ち手は「やめる/続ける/変える」のどれかに振り分けて書く
✅ 出てきたAIコメントを report_2026-04.html に流し込む
最後にもう一往復、Codexに頼みます。
(INSIGHT_1〜3, ACTION_1〜2 プレースホルダ)に流し込んでください。
語尾はそのまま、改行は
で。
✨ グラフ + 気づき + 打ち手が1枚のHTMLに揃った月次レポートが完成。
🧪 出力サンプル(イメージ)
- いちご紅ほっぺの平均単価が3月比 18%下落。下旬集中で発生。
- 金曜・土曜の数量が 平日比+38%。客単価はやや低下。
- ナスは雨天日に 売上が33%減る傾向。
- 隣接圃場の出荷増加、または品質低下の可能性があります。
- 週末客は単価より 量を求めている可能性があります。
- 雨天は来店数自体が減るためと思われます。
- 【変える】紅ほっぺは試食評価を翌週実施、結果を見て価格を再設定。
- 【続ける】週末はパック増量企画を継続、平日は単品売り強化。
🌡️ 事例②|温室の温湿度CSVから、生育リスクと管理改善点を見つける
いちご・トマトなどハウス栽培をしていると、温湿度センサーのデータが1日数百行のCSVが溜まっているはずです。
「念のため記録はしている」を抜け出して、Codexに毎月の異常パターン抽出と管理改善案までやらせます。
🛠️ やること(4ステップ)
温湿度ロガーから1ヶ月分のCSVを書き出す
日時・温度・湿度の3カラム。1分刻みで4万行を超えてもCodexはそのまま読めます。
品目ごとの「適温・適湿レンジ」をJSONに整理
トマト:15–28℃ / 60–80% など、「適レンジ」と「critical」を分けて持つのがコツ。
Codexに「集計 + ヒートマップ + 改善案」と依頼
レンジ外時間の集計、時間帯別ヒートマップ、critical超えアラートを1枚に。
HTMLレポートを栽培ノート・翌月計画に転記
毎月同じKPIを並べることで「先月よりマシ/悪化」が一目で分かります。
📋 入力するCSV例(temp_humid.csv)
日時,温度,湿度 2026-04-01 00:00,12.4,78.2 2026-04-01 01:00,11.8,79.5 2026-04-01 02:00,11.2,80.1 2026-04-01 03:00,10.8,80.9 ... 2026-04-30 23:00,14.2,72.3
🧪 適温・適湿レンジを1枚のJSONに整理(crop_range.json)
{
"トマト(中玉)": {
"temp": { "min": 15, "max": 28, "critical_low": 10, "critical_high": 32 },
"humid": { "min": 60, "max": 80, "critical_low": 40, "critical_high": 90 }
}
}
- サマリー帯(適レンジ内 / 注意 / 警報の割合を%で3カラム表示)
- 時系列グラフ枠(温度・湿度の2軸折れ線、適レンジを緑帯で背景表示)
- 時間帯別ヒートマップ枠(24h × 日数のマトリクス、危険ゾーンは赤)
- アラートテーブル枠(critical超え日時の一覧)
- AIコメント枠(「気づき + 改善案」を流し込み)
HTML + CSS + Chart.js で1枚作ってください。要件:
– ヘッダー:レポートタイトル(YYYY年MM月 温室環境レポート)とハウス名
– セクション1:サマリー帯(適レンジ内%、注意%、警報%の3カラム)
– セクション2:温度・湿度の時系列折れ線(2軸、適レンジは緑帯で背景表示)
– セクション3:時間帯別ヒートマップ(24h × 日数、緑→黄→赤)
– セクション4:critical超えアラート一覧テーブル
– セクション5:AIコメント枠(INSIGHT_1〜3, ACTION_1〜2 プレースホルダ)
– カラーは Codex紫(#9D4EDD)+ 環境系のグリーンアクセント
– 印刷用CSS(@media print)でA4横に収まること
– ファイル名: env_report_template.html

💬 月次環境レポート量産プロンプト
env_report_template.html を使い、2026年4月分の温室環境レポートを作ってください。
ルール:
– 適温・適湿は crop_range.json の “min/max” を基準に
– critical超えはアラートテーブルに全件列挙(日時・項目・値)
– 時間帯別ヒートマップは「時×日」で、各セルは時間平均の温度
– サマリー帯の%は小数1位まで
– ファイル名:env_report_2026-04.html
🧪 出力サンプル(イメージ)

- 2026年4月の温室環境データは23日分。適温・適湿レンジ内は8.7%、注意は4.3%、警報は87.0%でした。
- critical超えアラートは全24件。多くは湿度90%超で、4月中旬以降に高湿度アラートが連続しています。
- 4月19日に日最高33.9℃、4月24日に日最低0℃を記録。温度側でも上下のcritical超えが発生しました。
- 湿度90%超の日が多いため、夜間〜早朝の換気不足、または夕方以降の潅水影響で結露リスクが高まっている可能性があります。
- 4月19日の高温ピークは、日中の換気・遮光開始タイミングが遅れた、または換気能力が不足した可能性があります。
- 4月24日の低温値は極端なため、センサー異常・欠測補完・一時的な外気流入のいずれかを確認する必要があります。
- 【湿度を抑える】湿度90%超の日は、早朝換気・循環ファン・暖房除湿の運用ログを確認する。
- 【高温を先回りする】日最高32℃超が出る日は、遮光・換気の開始時刻を30〜60分前倒しする。
📦 出てくるもの
env_report_2026-04.html(時系列グラフ + 推定ヒートマップ + アラート + AIコメント)- critical超えアラート全24件の一覧(日時・項目・値)
- 翌月のハウス管理計画のたたき台になる「次の打ち手」リスト
「警報が多い → 必ず収量が落ちる」とは限りません。品種・生育ステージ・潅水・施肥・病害虫・作業履歴など他要素との組み合わせで結果は変わります。AIの打ち手は「来月のハウス管理計画のたたき台」として扱い、最終判断は栽培者と、必要に応じて指導員・農業改良普及センターに相談を。
✅ 公開前のチェック(5分でできる確認リスト)
- グラフの Y軸単位(円/個/kg)が明記されているか
- 異常値(祭り当日の急増、台風で出荷ゼロの日 など)の扱いを注記したか
- AIコメントが 断定調になっていないか(「〜と思われます」「〜の可能性」が入っているか)
- 期間ラベル(「2026年4月」「3月比」など)が 1か所もズレずに揃っているか
- 個別の取引先名・顧客名が画像やコメントに残っていないか(社外共有時)
⚠️ 注意点:AIの分析は”仮説”、決定は人間
- AIの「気づき」は仮説であって、現場の答えではありません。試食評価・天候・地域相場など、現場でしか得られない情報と組み合わせて判断します。
- 個人情報・取引先別の単価などをそのままAIに渡すのは避け、品目単位・日別まで抽象化したCSVに整えてから読ませる運用に。
- 意思決定の責任は人間。AIの出力をそのまま回覧資料に使う場合は、必ず 「AI生成・人間レビュー済み」の一行を入れる。
📝 まとめ:データは”終わり”ではなく”始まり”
| 観点 | 第1回(入門) | 第2回(デザイン) | 第3回(分析) |
|---|---|---|---|
| Codexの仕事 | 数える・整える | 作る・整える | 数えて、見せて、気づかせる |
| 主役データ | CSV | CSV + 画像 | CSV + グラフ + コメント |
| アウトプット | レポート(数字) | POP / SNS画像 | 月次レポートHTML |
| 使うモデル | GPT-5.5 / 5.4-mini | GPT-5.5 + gpt-image-2 | GPT-5.5(Chart.js連携) |
グラフは”終わり”ではなく、“気づきの入口”です。
月末にCSVをCodexに渡す習慣をつくれば、翌月の打ち手は自然と1つ増えます。
💬読者の声をお聞かせください
この記事に関するご質問・ご感想をお待ちしています。
※ この記事はAIツール(ChatGPT・Claude等)を活用して作成し、編集部が内容を確認・編集しています。
※ 記載の仕様・対応状況は 2026年5月時点 の情報です。Chart.js等のライブラリ情報は 公式サイト でご確認ください。

