【第3弾】天気も、ニュースも、”自分にどこまで関係あるか”まで! ChatGPT Tasksの”もう一歩先”の使い方

🤖 AIエージェント入門
初級

天気も、ニュースも、”自分にどこまで関係あるか”まで! ChatGPT Tasksの”もう一歩先”の使い方

AIエージェント時代の農業 特集|第3回

前回(第2回)では、ChatGPT Tasksを使って「毎朝6時に天気と市場価格が届く」仕組みを作りました。すでに使っている方、こんなことを感じていませんか?

「天気と価格は届くけど、で、今日どうすればいいの?
「ニュースは要約してくれるけど、うちに関係あるかは自分で判断してる

今回は、第2回で覚えたTasks機能を「情報を届けてくれるAI」から「判断のヒントをくれるAI」にレベルアップさせる、2つの応用テンプレートをご紹介します。すべて第2回と同じ手順(ChatGPTに貼り付けるだけ)で設定できます。あわせて、Tasksで「やろうとしたけどうまくいかなかったこと」も正直にお伝えします。

📢
特集「AIエージェント時代の農業」全13回のご案内

この記事は、AIエージェント時代の農業 特集(全13回)の第3回です。第2回でChatGPT Tasksの基本設定を済ませた方向けの応用編です。まだの方は先に第2回をご覧ください。

💰
この記事の前提

Tasks機能にはChatGPT Plus(月額$20=約3,000円)以上の有料プランが必要です。基本的な設定方法は第2回で解説しています。

🌱

🎯 「応用」の本質は”視点の追加”

第2回のテンプレートと今回の違いは、たった1つ。AIへの指示に「視点」を追加していることです。

第2回
「ニュースを要約して
今回
「うちに関係あるか判断して
第2回
「天気を教えて
今回
リスクに絞って教えて」

「AIに何をさせるか」だけでなく「AIにどんな目線で見てほしいか」を伝える──これが、Tasksを「情報収集ツール」から「判断支援ツール」に変える鍵です。

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🗞 応用テンプレ①:農業ニュースの”自分ごと解釈”レポート

第2回との違い
第2回
ニュースを集めて要約する
今回
「そのニュース、うちの農園に関係あるの?」をAIに判断させる

同じニュースでも、大規模法人と小規模農家では意味がまったく違います。たとえば「農水省が○○補助金の要件を緩和」というニュースは、大規模法人なら「申請準備を始めよう」ですが、小規模農家なら「うちは対象外かも。でも確認だけはしておこう」かもしれません。この”フィルター”をAIに任せる──それが「自分ごと解釈」です。

毎週

🗞 応用テンプレ①:ニュース”自分ごと解釈”レポート

📋 コピーしてそのまま使えます
毎週水曜日の朝7時に、最新の農業関連ニュースを2件調べてください。ただし、単なる要約ではなく、
「小規模〜中規模の農家にとって、何が関係あるか」
という視点でまとめてください。各ニュースについて以下を含めてください。
– 要点
– 農家への影響
– 自分ごととして見るべきポイント
– すぐ確認すべきことがあれば一言最後に、今週のニュース全体を踏まえた一言コメントをください。

📩 実際に届いたレポート(船橋市・ぶどう農家の例)
今週、ぶどう農家の視点で特に見ておきたい最新ニュースはこの2件です。どちらも3月27日に出た話で、1件は気候変動の実害、もう1件は省力化投資の選択肢に関わります。

1

農水省が「令和7年地球温暖化影響調査レポート(速報)」を公表

農水省は3月27日、昨年の高温影響の速報を公表。果樹では、ぶどうで果実肥大期以降の高温による着色不良・着色遅延が確認。東日本でも日焼け果が発生。対策として環状剥皮、植物成長調節剤の散布、黄緑色品種への転換、遮光資材、雨よけ、適期収穫などが挙げられています。

船橋のような都市近郊の小規模ぶどう経営では、「暑さで色が乗らない」「焼ける」「収穫タイミングが難しくなる」が、そのまま直売価格や贈答品質の低下につながりやすいです。特に小規模経営は、等級落ちを数量で吸収しにくいので、収量より見た目品質のブレが経営に響きやすいと見ておくべきです。

今年の対策は「真夏になってから」では遅いです。今のうちに、自園地で色づきが遅れやすい品種・列・樹齢・日当たりの偏りを洗い出し、遮光や雨よけ、葉面管理、収穫順の見直しを決めておく価値があります。

📌
すぐ確認:昨年、着色不良や日焼けが出た列・品種・収穫週をメモで棚卸ししてください。

2

農水省が「農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドライン」を改正

農水省は3月27日、ロボット農機の安全ガイドラインを改正。遠隔監視で使うロボット農機(コンバイン)への対応を追加し、ロボット農機の公道走行の実現に向けた関係制度の概要も盛り込みました。補正予算事業でスマート農業機械の導入や農業支援サービスの立ち上げ・拡大支援も案内されています。

ぶどう園で今すぐコンバインを買う話ではありません。ただ、このニュースの本質は、「遠隔監視・自動走行・外部サービス利用」が制度面でも前に進んでいること。小規模果樹では、自前で高額機械を抱えるより、今後は草刈り、防除、運搬、センシング、作業受託のような外部サービスを使う方が現実的な場面が増える可能性があります。

注目点は「最先端機械を買うか」ではなく、どの作業を外注・省力化すると一番効くかです。スマート農業の支援メニューには、機械導入だけでなく、サービス事業者の立上げや試行、改良を支援する枠もあります。つまり、自分が買わなくても恩恵を受ける余地があります。

📌
すぐ確認:「一番つらい作業を1つだけ選ぶ」のが先。草刈りなのか、防除なのか、運搬なのかを決めると、補助事業や外部サービスの使い道が見えやすくなります。

💬 今週のひとこと

今年のぶどう経営は「暑さへの備え」と「人手不足を前提にした省力化」を同時に進める週でした。品質対策を先に固めつつ、全部を自前で抱えない運営に寄せるのが、小規模農家には現実的です。

💡
カスタマイズのコツ

「小規模〜中規模の農家」の部分を、自分の状況に合わせて書き換えるとさらに精度が上がります。

書き換え例:
・「広島県で露地野菜を作っている個人農家にとって」
・「トマトとキュウリをハウス栽培している夫婦経営の農家にとって」
・「直売所メインで販売している新規就農3年目の農家にとって」

自分の立場が具体的であるほど、AIの「関係ある/ない」の判断も的確になります。

🌱

🌧 応用テンプレ②:病害虫・天候リスクの警戒ウォッチ

第2回との違い
第2回
今日の天気予報+作業アドバイス
今回
天気情報を「リスクフィルター」に通してから届ける

農家にとって本当に知りたいのは「晴れか曇りか」ではなく、「霜は降りるか」「高温障害のリスクはあるか」「強風でハウスは大丈夫か」──つまり、作物と施設に被害が出るかどうかです。

毎日

🌧 応用テンプレ②:リスク警戒ウォッチ

📋 コピーしてそのまま使えます
毎朝5時30分に、○○県○○市の天気を確認して、
農作業上のリスクに絞って短くまとめてください。以下を含めてください。
– 最高気温・最低気温
– 降水確率
– 風速
– 霜・高温・乾燥・強風・長雨の注意点
– 今日いちばん気をつけることを1つ最後に「今日の見回りポイント」を一言で添えてください。

📩 実際に届いたレポート(船橋市の例)

⚠️ 今朝の農作業リスクレポート(千葉県船橋市)
🌡 最高 22℃ / 最低 11℃
☔ 午前10% / 午後30%
💨 2〜3m/s
⚡ 雷注意報あり

🟢 低め
霜リスク

最低気温は11℃見込みで、「10℃以下」はひとまず回避見込み。ただし夜温は下がるので果菜類の着果管理は油断しないでください。

🟢 低め
ハウス内高温

30℃超えの可能性は高くありません。換気で対応可能。

🟡 やや注意
乾燥

晴れベースなので日中はやや注意。長雨リスクは低め。曇りがちへ移る時間帯があり、日照が十分に伸びない可能性は少しあります。

🟡 やや注意
強風・天気急変

日中は大きな警戒水準ではありませんが、未明〜早朝の風はやや強めだったため、ハウスの換気窓・被覆・ひも類の緩み確認はしておくと安全。雷注意報が出ているので、夕方以降の空模様の急変にも注意

🔴 今日いちばん気をつけること夕方以降の天気急変とハウス周りの点検。

👀 今日の見回りポイント換気窓と被覆の留め具確認。

💡
カスタマイズのコツ ── 作物×時期でリスク項目を固定

書き換え例(春のぶどう農家):
「特にハウス内高温(30℃超え)、夜温低下(10℃以下で着果不良リスク)、曇天続き(日照不足)、強風(棚の確認)を優先チェックしてください。」

書き換え例(秋冬の露地野菜農家):
「霜(最低気温3℃以下)、長雨(排水対策・病害発生リスク)、強風(べたがけ・トンネルの固定確認)を優先チェックしてください。」

🌱

⚠️ 正直に言います──Tasksで「できなかったこと」

応用テンプレートを紹介する前に、実際に試してうまくいかなかったことを共有しておきます。「これもできるかも!」と期待して試した結果なので、同じ落とし穴にハマらないための参考にしてください。

✉️

Gmail連携 → メール下書きの自動作成

❌ うまくいかず

やりたかったこと:毎週、取引先への挨拶メールの下書きをTasksで自動生成する

結果:Tasks単体ではGmailからの情報取得と下書きまでを実行できませんでした。ChatGPTではメールから自動で返信するのは現時点では難しそうです。

📊

Googleスプレッドシート連携 → データの自動記録

🟡 一応できるが制限あり

やりたかったこと:市場価格や天気データをTasksで調べて、スプレッドシートに自動記録する

結果:連携自体は可能ですが、読み込めるデータ量に制限がありそうで、シートが大きくなると途中までしか読めません。情報量が少ないスプレッドシートの読み込みなら可能そうですが、本格的なデータ連携には向いていません。

💡
Tasksの得意・不得意を知っておこう
得意なこと 苦手なこと
✅ 情報を調べてまとめる ❌ 外部サービスへの書き込み
✅ 定期的にレポートを届ける ❌ 大量データの読み書き
✅ プロンプトに沿った文章生成 ❌ 複数アプリをまたぐ連携

今回の記事では、Tasksが最も得意な「情報調査+判断支援」に絞った2つのテンプレートをご紹介しています。外部連携が必要な使い方は、特集の後半で別のツールとあわせて紹介予定です。

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📊 2つの応用テンプレートまとめ

テンプレ① テンプレ②
名前 ニュース自分ごと解釈 リスク警戒ウォッチ
頻度 毎週水曜 朝7時 毎朝 5時30分
第2回との違い 要約→判断つき 天気予報→リスク警報
エージェントの型 🕐 見張り役 + 🔍 調査員 🕐 見張り役(特化版)
カスタマイズの鍵 自分の立場を具体的に書く 作物×時期のリスク項目を固定
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⚠️ タスク枠は10個まで ── 「組み合わせ」で考えよう

第2回の基本テンプレ3つ+今回の応用テンプレ2つで合計5枠。残り5枠です。

テンプレート 頻度
朝の天気&市場レポート(第2回) 毎日
リスク警戒ウォッチ(今回) 毎日
ニュース自分ごと解釈(今回) 毎週水曜
補助金チェック(第2回) 毎週月曜
経費リマインド(第2回) 毎月25日
⑥〜⑩ あなたの農園オリジナル 自由
💡
コツ:①と②は統合も可能です。「朝の天気レポートにリスク判定も入れて」とプロンプトに追加すれば、1枠で両方カバーできます。枠を節約したい方は統合版を試してみてください。
🌱

✅ 5分アクション ── 自分の”視点”を1つ追加しよう

✅ 今日の5分アクション

第2回で設定したタスクがある方は、プロンプトに一文を追加するだけで応用版にアップグレードできます。

📋 既存タスクに追加する一文 ── コピーしてそのまま使えます
ただし、○○県で△△を栽培している小規模農家の視点で、
「自分に関係あるかどうか」も一言添えてください。

○○に県名、△△に品目名を入れて、既存のタスクのプロンプトに追記。明日届くレポートが、「情報」から「判断のヒント」に変わっているはずです。

🌱

次回予告

第4回:「ハウスの温度センサー、どれを選ぶ?」── 3つのAIに同じ質問をして比較してみた

ChatGPT・Gemini・Claudeに同じ調査を依頼したら、答えがまったく違った──。ひろしま農園のセンサー導入を題材に、AIの「得意・不得意」を体感します。

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ChatGPT Tasksの「応用」は、新しい機能を覚えることではありません。プロンプトに”視点”を一文追加するだけ。それだけで、AIは「情報収集ツール」から「判断支援ツール」に変わります。

一方で、メール連携やスプレッドシート連携のように「期待したけどまだ難しい」こともあるのが正直なところ。Tasksの得意な領域を活かしつつ、苦手な部分は特集の後半で別のアプローチを紹介していきます。🌱

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💬読者の声をお聞かせください

この記事に関するご質問・ご感想をお待ちしています。




この記事は農家の皆さんのAI活用を応援するために作成しました。
ご質問やご感想があれば、ぜひお寄せください。

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