地域を動かす「発信力」 ― 「にしお特産図鑑」プロジェクトと自治体連携
〜 個人のSNS発信が地域プロモーションへ発展した成功事例 〜
前回は、ハッシーさんがAIと出会い、「100日きゅうり」の挑戦を通じてInstagramフォロワー5万人を達成するまでの軌跡をお伝えしました。
第2回では、個人のSNS発信が地域プロモーションへと発展した成功事例についてお聞きします。野菜や日常のモノたちをイケメンに擬人化して発信を続けてきたハッシーさん。フォロワーが増えていく中、ずっと心にあった想いを行動に移しました。
「農家として、地元の魅力を自分の手で伝えていきたい」
その想いを胸に、市役所へ自ら足を運び、プレゼンをし、想いをぶつけ…。そうして誕生したのが「にしお特産図鑑」プロジェクトです。
今回のテーマ
🏛️ 地域を動かす「発信力」
個人のInstagram発信が自治体を動かし、地域プロモーションへ発展!GPTsを活用した地域貢献活動とは?
羽佐田農園

農園の様子
📱 Instagramでのバズが自治体の目に留まるまで
ハッシーさんのInstagramでの発信は、地元・愛知県西尾市でも徐々に注目を集めていました。しかし、自治体との連携は「待っていて実現するもの」ではありませんでした。

ハッシー
思えば2023年1月、画像生成AIに出会い、趣味でキャラクター制作を始めたのがきっかけでした。野菜や日常のモノたちをイケメンに擬人化して発信するようになり、気づけばフォロワーさんは増えていって…!でも、ずっと心にあったのは「農家として、地元の魅力を自分の手で伝えていきたい」という想いだったんです。
🚀 市役所への直談判 ― プレゼンで想いをぶつける
多くの人なら「いつか声がかかるかも」と待ってしまうところ。しかしハッシーさんは違いました。自ら市役所に足を運び、プレゼンをするという行動に出たのです。

ハッシー
その目標を叶えるために市役所に自ら足を運び、企画を持ち込み、僕の想いをぶつけました。動かないと何も始まらない。そう思って、まずはやってみようの精神で挑戦しました。
💡
「いつか声がかかるかも」と待つのではなく、自分から動く。この姿勢が自治体連携を実現させました。
SNSは個人の趣味
地域プロモーションへ発展
🎨 「にしお特産図鑑」プロジェクト誕生秘話
📅 2025年6月、プロジェクトスタート
ハッシーさんの熱意は、市役所の担当者の心を動かしました。そして2025年6月、「にしお特産図鑑」プロジェクトが正式にスタートします。

📸 にしお特産図鑑のキャラクターたち
🤝 先進的な産業部長との出会い
プロジェクト実現の鍵となったのは、先進的な考えを持つ産業部長との出会いでした。

ハッシー
産業部長が本当に理解のある方で。「AIを使った新しい取り組み、面白いじゃないか」と言ってくださったんです。自治体って保守的なイメージがあるかもしれませんが、中には新しいことに挑戦したいと思っている方もいる。その方と出会えたのは本当に幸運でした。
🎯
自分から動く行動力 × 理解ある担当者との出会い = プロジェクト実現
🍎 食育への展開可能性
にしお特産図鑑は、単なるPRにとどまらず、食育への展開も視野に入れています。

ハッシー
子どもたちが「このキャラクターかっこいい!」と興味を持ってくれて、そこから「このキャラクターの元になった野菜ってどんな味なんだろう?」と食への関心につながったら嬉しいですね。エンタメから食育へ、そんな流れを作っていけると理想です。
🤖 GPTsで地域貢献 ― リアルイベントでの配布活動
💼 経営相談・求人募集用GPTsの開発
ハッシーさんは、自身のAIスキルを活かして農家向けのGPTs(ChatGPTを用途に応じて設定したもの)を開発。地域のセミナーでは参加者に配布して、実際に使ってもらう流れで活動しています。
| GPTs名 | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 経営相談GPTs | 農家の経営相談 | コスト分析、出荷タイミング提案 |
| 求人募集GPTs | パート・アルバイト募集 | 募集文の自動生成 |
| SNS発信GPTs | SNS投稿サポート | 作物の写真から投稿文作成、企画案提案 |
💡
GPTsは作成者は有料会員である必要がありますが、利用者は専用リンクからアクセスして無料で使用可能です。セミナーやイベントなどでリンクを共有することで、農家さんが手軽に現場で使えるAIを入手できます。

📸 AIセミナーの様子
🌾 JAも注目!パート募集での活用事例
これらのGPTsは、JAからも注目されています。特にパート募集での活用は、人手不足に悩む農家にとって大きな助けになっています。

ハッシー
農家って、募集文を書くのが苦手な人が多いんです。でもGPTsを使えば、条件を入力するだけで魅力的な募集文が自動で作れる。実はセミナーには農家さん以外にもJAの職員さんが参加されていたんです。その方がこの求人募集GPTsに「自分の出荷場の求人募集文にめちゃくちゃ使える!」とすごく食いついてくれました。
農家だけでなく、JA職員からも反響が!GPTsは農業界全体の課題解決ツールとして広がりを見せています。
📱 AI活用で複数SNS運用を実現
個人のInstagramで培った「AI×SNS運用」のノウハウは、今や地域の他のアカウントにも波及しています。現在、ハッシーさんは3つのアカウントを運用・支援しています。
行政との連携(にしお特産図鑑)
市役所農水課のアカウントに対して、運用のアドバイスや投稿素材の提供を行っています。実際の投稿作業は職員の方が担当されており、ハッシーさんはサポート役として関わっています。
農業組織の発信支援
地元のきゅうり部会のSNS運用にも携わっています。XはClaudeで三河弁の投稿文を作成し、Instagramでは企画アイデア出しを担当。AIを活用した地域農業の情報発信をサポートしています。

ハッシー
📊
| アカウント | 目的 | ハッシーさんの役割 |
|---|---|---|
| 個人 | 活動発信・ノウハウ蓄積 | AI画像生成のPDCAを回す |
| にしお特産図鑑 | 地域PR | 運用アドバイス・素材提供 |
| きゅうり部会 | 組織の発信 | X運用担当、企画アイデア出し |
🎯 2026年の目標 ― 地元農家のSNS運用サポート
今年に入ってから、ハッシーさんは新たにSNS運用のお仕事にも携わるようになりました。

ハッシー
ハッシーさんの2026年目標
SNS運用の実務経験で培ったノウハウを、地元農家のSNS発信支援に還元していく
📝 Vol.2 まとめ
今回のポイント
- 「待つ」のではなく「自ら動く」ことで自治体連携を実現
- 市役所へ直談判、プレゼンで想いをぶつけた
- 2025年6月「にしお特産図鑑」プロジェクトスタート
- 先進的な産業部長との出会いが転機に
- 食育への展開も視野に
- GPTsを開発し、地域イベントで配布(経営相談・求人募集用)
- JAも注目するパート募集活用事例
- AI活用で複数SNSアカウントを運用・サポート(個人・農水課・きゅうり部会)
- 2026年の目標:地元農家のSNS運用サポート
- Vol.1
「AI」との出会い ― 素人がAIクリエイターになった100日間
公開済 - Vol.2
地域を動かす「発信力」 ― 「にしお特産図鑑」プロジェクトと自治体連携
今回 - Vol.3
農業経営を変えるAI実践術 ― 効率化からコミュニティまで
近日公開
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