「続ける」と「つながる」 ― 3年間AIを使い続けた農家の習慣術と仲間づくり
〜 農業経営を変えるAI実践術と継続の秘訣 〜
第1回ではAIとの出会いと100日チャレンジ、第2回では「にしお特産図鑑」プロジェクトと自治体連携についてお伝えしました。
最終回となる第3回は、農業経営の現場でAIを「使い続ける」ためのリアルな知恵をご紹介。NotebookLMでの作業マニュアル管理から、継続のコツ、コミュニティの重要性まで、これからAIを始める農家さんへのメッセージをお聞きしました。
今回のテーマ
🛠️ 農業経営を変えるAI実践術
NotebookLMでのマニュアル管理、GPTsでの経営分析、そして継続の秘訣とコミュニティの力とは?
羽佐田農園

農園の様子
📚 NotebookLMで「自分専用の農業マニュアル」を作る
農業経営では、作業工程や肥料の配合など、「あの資料どこだったっけ?」と探す時間が意外とかかります。ハッシーさんは、Googleの無料AIツールNotebookLMを活用して、この問題を解決しています。

ハッシー
きゅうり栽培の作業マニュアルや年間作業工程、肥料の倍率などを読み込ませて、自分専用のマニュアルを作っています。過去のデータも質問すれば即座に回答が得られるので、資料を探す手間が大幅に削減されました。無料版で十分活用できていますよ。
✅
- きゅうり栽培の作業マニュアルを読み込ませる
- 年間作業工程を登録
- 肥料の倍率などの過去データも即座に検索可能
- パート従業員とも共有可能
- 読み込ませた資料をもとにスライド作成にも活用

ハッシー
📊 ChatGPTを「経営の壁打ち相手」に
ハッシーさんは、ChatGPTを2023年1月から3年間使い続けています。長期間使い続けることで、自分の情報が蓄積され、経営の壁打ち相手として活用しています。

ハッシー
ChatGPTでコスト分析を実施しています。リアルタイムの相場情報を取得して、きゅうりの出荷タイミングなどを判断するのに使っています。経営判断の際にAIと対話しながら検討する「壁打ち相談」にも使っています。3年間使い続けていることもあり、僕のことや農園のことをよく理解してくれているんです。
💡
- コスト分析:原価計算、利益率の確認
- 出荷タイミングの判断:相場情報を踏まえた意思決定
- 経営の壁打ち:新しい取り組みのアイデア出し、課題の整理
🛠️ AIツールの使い分け術
ハッシーさんは、用途によってAIツールを使い分けています。

ハッシー
SNSの投稿文はClaudeで作ることが多いですね。自然な日本語で、ちゃんと「人間らしさ」がある文章を書いてくれるんです。ライティングのお仕事でも重宝しています。文章の質が高いので、SNS以外の執筆作業にも活用しています。ChatGPTは経営の相談相手として使っています。
📝 ハッシーさんのツール使い分け
| ツール | 主な用途 | 利用 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 経営分析・壁打ち・GPTs作成 | 有料 | 3年間の情報蓄積が強み |
| Claude | SNS投稿文・ライティング | 有料 | 自然な日本語、文章の質が高い |
| Midjourney | 画像生成AI | 有料 | 画像制作のクオリティの高さ |
| NotebookLM | マニュアル検索・スライド作成 | 無料 | 資料を読み込ませてスライド作成 ※無料版で十分活用できる |
| Genspark | 会議メモ・リサーチ・画像生成 | 有料 | エージェント機能を活用したリサーチ Nano Banana Proによる画像生成 |
| Kling | 動画生成AI | 有料 | 動画を活用した新しい表現の可能性 |
| Suno | 音楽生成AI | 有料 | 音楽コンテンツを手軽に作れる |
🔥 継続から「成果」へ ― 3年間で見えてきたこと
ハッシーさんの「100日チャレンジ」や継続のコツについては、第1回の記事で詳しくご紹介しています。ここでは、3年間継続してきたからこそ見えてきた「その先」についてお聞きしました。

ハッシー
最初は100日チャレンジで習慣化することが目標でしたが、続けた結果、思ってもみなかったチャンスが次々と舞い込んできました。日本農業新聞から取材を受けて、自治体から画像生成の講師依頼も来るようになりました。どんな小さいことでも続けることで必ず成果が出るんです。
継続がもたらした成果
- メディア取材:日本農業新聞など
- 講師依頼:自治体からの画像生成AI講座
- 自治体連携:「にしお特産図鑑」プロジェクト実現
- SHIFT AI講師:AI活用の知見を広める活動へ
👉 100日チャレンジの詳細はVol.1をご覧ください
🤝 コミュニティの重要性 ― 「サードプレイス」を持つ
ハッシーさんはAI活用を続ける上で、コミュニティの存在が大きいと語ります。

ハッシー
同じ目標を持つ仲間がいると継続しやすいです。サードプレイスとして、普段の農業仲間以外のコミュニティを持つことが重要です。僕はNinja DAOのようなオンラインコミュニティに参加しています。
Ninja DAO

画像引用:Ninja DAO
Ikehaya氏が運営するクリエイターが集うコミュニティ。クリエイターが多く集まっています。
- ファンアートコンテストにキャラクターを作って参加
- AI関連のイラストやアウトプットの場として活用
💬 これからAIを始める農家さんへのアドバイス
最後に、これからAIを始める農家さんへのメッセージをお聞きしました。

ハッシー
農作業が忙しい中で、事務作業やSNS発信などに時間を取られている方が多いと思います。でも、AIを使えば時短になります。AIが代わりにやってくれるんです。
空いた時間を経営の勉強、顧客対応、家族との時間など、本当に使いたいことに充てられます。初期投資の時間は必要ですが、時間対効果は高いですよ。
🚀
| Before | After |
|---|---|
| 事務作業に追われる | AIが代行して時短 |
| SNS発信のハードルが高い | 毎日投稿が可能に |
| 資料探しに時間がかかる | 即座に回答を得られる |
| 一人で悩む | AIが壁打ち相手に |
↓ 空いた時間を本当に使いたいことに! ↓
経営の勉強・顧客対応・家族との時間
📝 Vol.3 まとめ
今回のポイント
- NotebookLMで作業マニュアル、年間工程、肥料倍率などを読み込ませて「自分専用マニュアル」に
- ChatGPTでコスト分析、出荷タイミング提案、経営の壁打ち相談
- ツールの使い分け:ChatGPTは経営分析、ClaudeはSNS投稿文、NotebookLMはマニュアル検索・スライド作成
- 継続がもたらした成果:メディア取材、講師依頼、自治体連携
- コミュニティの重要性:Ninja DAOで仲間とモチベーション維持
- 農家へのアドバイス:AIで時短、空いた時間を本当に使いたいことに
- Vol.1
「AI」との出会い ― 素人がAIクリエイターになった100日間
公開済 - Vol.2
地域を動かす「発信力」 ― 「にしお特産図鑑」プロジェクト
公開済 - Vol.3
「続ける」と「つながる」 ― 3年間AIを使い続けた農家の習慣術と仲間づくり
今回
🔗 ハッシーさんのSNS
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