年間100時間の作業が数時間に~補助金申請とNotebookLM活用術~
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酪農経営には、毎月の牛群検定データの整理やワクチン補助金の申請など、膨大な事務作業が伴います。川上牧場の川上さんは、これらの作業をAIで大幅に効率化。年間100時間かかっていた作業が、わずか数時間で完了するようになりました。
第2回では、川上さんが実践しているカスタムGPTs(ChatGPT)とNotebookLM(Google)を活用した事務作業の効率化術をご紹介します。
今回のテーマ
📋 補助金申請書類 × NotebookLM
牛群検定データの整理から補助金申請まで。AIで事務作業を90%削減した具体的な方法をお伝えします。
川上牧場
🤖 カスタムGPTsで「自分専用のAIアドバイザー」を作る

GPTsの設定イメージ
川上さんは、ChatGPTのカスタムGPTs機能を活用して、川上牧場専用のAIアドバイザーを構築しています。
⚙️
- 役割を与える – 「あなたは酪農の専門家です」「あなたは獣医さんです」などの役割設定
- 関連ファイルを入れる – 牛群検定データ、血液検査結果などのPDFをアップロード
- メモリ(Memory)に情報を入力 – 自身の経営方針や牧場情報のまとめを記憶させる

川上
ChatGPTの進化により「川上牧場とはどんな牧場か」「自分はどんな経営者か」といった情報をPDFを前提情報として持たせられるようになりました。
これで、毎回説明しなくても的確なアドバイスがもらえます。
🌾 活用事例①|代替飼料を相談
川上牧場では、乳熱の予防に使用していた商品が欠品により入手困難になり、そこでAIに代替案を相談しました。

川上
乳熱の予防に「アクティベートミックスD」という商品を使っていましたが、欠品になりました。そのため、代替案として何があるかをまず相談しました。

すると、「アニオン設計」という方法をAIが提案しました。
アメリカやカナダでは「アニオン設計」という飼料管理が一般的なんですが、日本では飼料が豊富に手に入りにくい環境なんです。「アニオン飼料は乾物摂取量が減るので、私の飼料管理に合わない。他の案を考えてください」と聞くと、川上牧場の状況を踏まえて、今はアニオン設計をする必要がないと提案してくれました。代替が必要かどうか、意思決定をするにあたり非常に役立ちました。

川上牧場の状況を、過去の膨大な情報をもとに理解しているAI(ChatGPT)だからこそ、現実的な提案ができるのです。
🐄 活用事例②|廃用牛の意思決定
経営判断にもAIを活用しています。

川上
どの牛を廃用にするかという判断にもAIを使っています。
畜産市場の動向も踏まえ、「肉の在庫が多い時期は売っても高く売れない。需要が増える時期に合わせて廃用にした方がいい」といったアドバイスをもらえます。

📚 NotebookLMで補助金申請を劇的に効率化
川上さんが特に効果を実感しているのが、GoogleのNotebookLMを使った補助金申請書類の作成です。
📄 牛群検定データの活用フロー
牛群検定Webシステムから月次検定結果(1〜12月分)をPDFで出力

NotebookLMにPDFをアップロード

「体細胞数が上位20頭を月ごとに個体識別番号でスプレッドシートに貼り付け可能な形式でリスト化してください」などとプロンプトで質問

出力結果をスプレッドシートにコピー&ペーストして完了

⏱️ Before / After|作業時間の劇的な変化
月次作業は約10時間→数十分以下に大幅短縮されました。

川上
以前はPDFを見ながら手作業で転記していました。
確定申告前には夜遅くまで残業して資料を作っていたんです。今は1時間もかからずに完了します。
💉 ワクチン補助金申請の具体例
📋
- 繁殖障害ワクチン
- 乳房炎ワクチン
📝
- ワクチン接種対象牛リスト – 体細胞数が高い牛を自動抽出
- 新生牛の報告書 – 毎月生まれた牛のリスト
- 廃用牛データ – 資産台帳提出用(廃用理由の記録)

資産台帳提出に向けた廃用データ
畜産事業団の情報と組み合わせることで、肉用牛として売却した牛や病気で死亡した牛のデータも一括で集約できます。
🔄 データの入力元|牛群検定システムとの連携
川上牧場では、家畜改良事業団が管轄する牛群検定Webシステムを利用しています。
🔄 データの流れ
検定員による入力(毎月の検定時に専用端末から)
農家側の入力(去勢した牛や廃用牛の情報)
PDFで出力(牛群検定成績を「帳票」から)
NotebookLMで処理(アップロードして分析)
📝 Vol.2 まとめ
今回のポイント
- カスタムGPTsで牧場専用のAIアドバイザーを構築
- 飼料相談や廃用牛の判断など、経営判断にもAIを活用
- NotebookLMで補助金申請書類を自動作成
- 年間100時間の作業が数時間(90%削減)に短縮
- 牛群検定データ→PDF出力→NotebookLM→スプレッドシートの連携フローがカギ
- Vol.1
AI活用を始めたきっかけと最初の一歩
公開中 - Vol.2
補助金申請書類 × NotebookLM
今回 - Vol.3
ChatGPT vs Gemini 現場で使えるAIツールの選び方
近日公開 - Vol.4
確定申告 × 動画読み込み・CSVインポート
近日公開 - Vol.5
研修生教育のAIマニュアル化
近日公開 - Vol.6
これからのAI活用と農家へのメッセージ
近日公開
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