「とりあえず触ってみよう」から始まったAI活用〜 始めたきっかけと最初の一歩 〜
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#酪農
#SNS運用
島根県で約80頭の乳牛を飼育する川上牧場の川上哲也さん。
2023年2月、世の中で話題になっていたChatGPTを「とりあえず触ってみよう」と始めたことが、酪農経営を大きく変えるきっかけになりました。
今回から全6回にわたり、川上さんがどのようにAIを酪農に取り入れ、日々の業務を効率化しているのかをお伝えします。
第1回は、AI活用を始めたきっかけと最初の一歩についてお聞きしました。
今回のテーマ
🚀 AI活用を始めたきっかけと最初の一歩
「無料だから」という軽い気持ちで始めたChatGPTが、酪農経営をどう変えていったのか。最初の一歩を振り返ります。
川上牧場

川上牧場の牛舎の様子
💡 「無料だから」が最初の一歩

川上
2023年2月ごろ、ChatGPTが世の中で話題になっていて、「無料で使える」というのがきっかけで触り始めました。
最初は「どんなものかな」という軽い気持ちでしたね。
周囲の酪農家でAIを使っている人はほとんどいなかったという川上さん。しかし、Voicyなどの音声配信で「有料版の方が精度が良い」という情報を聞き、2023年4月には早くも「ChatGPT Plus」に課金を決断しました。

川上
音声配信やポッドキャストで「有料版は全然違う」という声を聞いて、「じゃあ試してみよう」と。
月20ドル(約3,000円)の投資が、今では何十時間もの作業時間削減につながっています。
🎯 最初に任せた業務は「壁打ち相手」

川上
AIは文章作成が得意だと思っていたので、まずはSNSの投稿や音声配信のコンテンツ作りから始めました。
毎日更新している音声配信は、生成AIを活用して、YouTube配信につなげたり、noteブログでの発信につなげたりしています。
📋
- SNSでのコンテンツ作成 – 投稿内容のアイデア出しや文章作成
- 音声配信のコンテンツ作成 – 毎日更新するstand.fm、Podcast、YouTubeのタイトル決めや台本作り
- 頭の中のイメージを言語化する壁打ち相手 – 経営の方向性や新しいアイデアの整理
📄 チラシ作成からポスティングまで
2024年5月頃、川上牧場では堆肥の販売が伸び悩んでいました。そこで川上さんが取った行動は、AIを活用したチラシ制作でした。

川上
ChatGPTにチラシのデザイン案を相談して、使用するフォントや文字サイズまでアドバイスをもらいました。
それをもとにCanvaで実際にデザインを作成し、タイミー(Timeee)でポスティングスタッフを募集して配布しました。
🎨 AIを活用したチラシ制作の流れ
ChatGPTにチラシのデザイン案を相談
フォントや文字サイズのアドバイスをもらう
Canvaで実際にデザインを作成
タイミーでスタッフを募集してポスティング

AIに「こういうチラシを作りたい」と相談すると、デザインの方向性だけでなく、具体的なフォント名やサイズまで提案してくれます。
⏰ 「本当に使える」と実感したのは使い始めてから1年後

川上
使い始めてから約1年後のことでした。
最初の頃はハルシネーションもあって、「本当に使えるのかな?」と半信半疑でした。
でも、使い続けるうちにコツがわかってきて、今では欠かせないツールになっています。
⚠️
AIが事実と異なる情報を、あたかも正しいかのように生成してしまう現象のこと。特に数値や固有名詞、専門的な情報では注意が必要です。
🤝 コミュニティの力|Metagri研究所での活動
川上さんのAI活用を支えているのが、農家支援コミュニティMetagri研究所の存在です。

川上
一人でAIを触っていると、周りの酪農家や関係者は誰も使っていないんですよね。でもMetagri研究所では、AIの使い方や新しいツールの話が通じる仲間がいる。それがすごく心強いし、モチベーションにもなっています。
2024年8月、Metagri研究所で活動する農家のAI活用事例が、日本農業新聞で特集記事として掲載されました。

引用:2024年8月14日号の一面(日本農業新聞)
🎤
日本農業新聞の特集をきっかけに、Metagri研究所では3回にわたり「農業×AIセミナー」を開催。
川上さんも牛舎の設計図作成などの事例紹介で登壇。川上さんを含む5人の農家が登壇し、他の農家のAI活用法を学び、自分の活用法をさらに広げるきっかけになったそうです。
🌾 Metagri研究所とは?
農業×テクノロジーをテーマにした農家コミュニティ。AI活用のノウハウ共有や勉強会を実施しています。
「一人では続かない」AI活用も、仲間がいることで継続できる——川上さんの言葉が印象的です。
📝 Vol.1 まとめ
今回のポイント
- AI活用のきっかけは「無料だから」という軽い気持ち
- 2023年2月にChatGPTを開始、4月には有料版(Plus)に課金
- 最初に任せた業務はSNS・音声配信のコンテンツ作成と壁打ち相手
- チラシ制作ではデザイン相談からフォント選定までAIを活用
- 「本当に使える」と実感したのは約1年後。継続が大事!
- Vol.1
AI活用を始めたきっかけと最初の一歩
今回 - Vol.2
補助金申請書類 × NotebookLM
近日公開 - Vol.3
牛ふん・牛乳データ分析 × ChatGPT・Gemini
近日公開 - Vol.4
確定申告 × 動画読み込み・CSVインポート
近日公開 - Vol.5
研修生教育のAIマニュアル化
近日公開 - Vol.6
これからのAI活用と農家へのメッセージ
近日公開
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この記事へのご感想や、「こんなAI活用を知りたい」というリクエストをお待ちしています。


